インバウンド お通し問題の落としどころとは

2019.05.18 (土)

年々増加し続けるインバウンド観光客。インバウンド観光客の訪日目的の一番は「日本食」という調査結果が示す様に低カロリーでヘルシーな日本食は人気です。寿司、てんぷら、刺身といった伝統的な日本食はもちろんですが最近では居酒屋や立ち飲みに出かけるインバウンド観光客も多くなってきています。

そんな居酒屋で「お通し」をめぐって店側とインバウンド観光客の間でトラブルが多発している様子です。私にとって「お通し」は料理が出来るまでのおもてなし、料理人の技を感じられる、どちらかというとポジティブなとらえ方をしているのですが、頼んでもいない料理が出されかつ料金が請求されトラブルになるケースが後を絶たない様です。

「お通し」は日本独自の文化だと言われる方もいらっしゃいます。「お通し」の語源はお客をお通ししたとか、注文を通した意味から来ているそうです。関西では「突き出し」と呼ばれていて、お酒はすぐに提供できるが料理は時間がかかるのですぐに提供できる一品があった方が良いというおもてなしの心から生まれたという説もあります。

「お通し」は日本の文化と言いながらも、実は日本人の間でも不満が多いのは事実です。特に多くの人が利用する居酒屋チェーン店では利益確保の手段として利用しているのが現状です。テーブルチャージに含めている店も中にはありますが、この方が納得できるかもしれません。店によっては「お通し」なしの店、「お通し」無料の店、「お通し」を選べる店、「お通し」を拒否できる店といろいろで結構ややこしい問題です。

私が先日福岡の屋台に訪れた時のことですが、日本人である私には「お通し」明太子いり玉子焼きが提供されたのですが、後から入店してきた外国人には「お通し」を提供しませんでした。私はこの方法は素晴らしいと思いました。日本人旅行者である私にとって地元の名産品が食べられる喜びはありますが、インバウンド観光客にとっては好き嫌いもあると思いますのであえてリスクを冒さないという選択です。

私自身の経験からも、「お通し」からおもてなしを感じられた店と失望した店の両方存在します。「お通し」といえど侮ることなかれ、せっかく日本食を楽しみに訪れたインバウンド観光客をがっかりさせたくないと思います。「お通し」問題だけに落としどころは難しいかと思います。

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