京都観光 おすすめ庭園 妙心寺 退蔵院 Garden Kyoto myoushinji Temple Taizouin

2019.12.25 (水)

京都観光 おすすめ庭園 妙心寺 退蔵院 歴史 Garden Kyoto Myoushinji Temple Taizouin

妙心寺は臨済宗のお寺で、花園法皇の勅願により無相大師により開山されました。妙心寺には40あまりの塔頭があり、退蔵院はその塔頭の中でも由緒ある古刹のひとつです。退蔵院は無囚宗囚禅師により開山されました。足利義満による弾圧や応仁の乱により一時荒廃しましたが、亀年禅師により再建されました。

「退蔵」という言葉には「価値あるものをしまっておく」という意味があるように、陰徳を積み重ね、それを全面に打ち出すのでなく、内に秘めながら布教してゆくという意味になります。

京都観光 おすすめ庭園 妙心寺 退蔵院 瓢鮎図(ひょうねんず)Garden Kyoto Myoushinji Temple Taizouin

国宝「瓢鮎図(ひょうねんず)」は、山水画の始祖である如拙の作品です。「ただでさえ捕まえにくい鯰(なまず)を瓢箪で捕まえようとしている」という矛盾をどう解決するか、足利義持は当時の京都五山の禅僧31人に回答を求めました。絵とともに書かれている漢詩は問いに対する回答です。高僧たちが頭をひねって回答をつらねた様子は壮観です。まさに禅問答は何たるかですね。

京都観光 おすすめ庭園 妙心寺 退蔵院 方丈 Garden Kyoto Myoushinji Tepmle Taizouin

方丈にある襖絵は狩野了慶によるもので、高台寺の屏風絵や西本願寺の襖絵とともに桃山時代の象徴的存在です。剣豪宮本武蔵はここ退蔵院に住んだこともあります。禅と剣の精神的な共通点が宮本武蔵をここに導いたのでしょうか?方丈を眺めながら、宮本武蔵の気分に浸ってみてはいかがですか?

京都観光 おすすめ庭園 妙心寺 退蔵院 元信の庭 Garden Kyoto Myoushinji Temple Taizouin

方丈に面した「元信の庭」は画聖狩野元信による枯山水庭園です。庭の背景には松や椿等の常緑樹を植え、「不変の美」を追求しています。禅の道を追求しているとも言えるかもしれません。庭を手掛けるにあたって、元信ははじめに絵画を描き、それを庭として立体的に表現したとのことです。画家の目を通した庭園ということで非常に珍しい庭園です。

京都観光 おすすめ庭園 妙心寺 退蔵院 陰陽の庭 Garden Kyoto Myoushinji Temple Taizouin

敷砂の色が異なる(白と黒)二つの庭は「陰陽の庭」と呼ばれていて、物事やひとの心の二面性を伝えています。物事には多面性があり、片方ではその本質を捉えることが出来ません。それを端的に表現したのが「陰陽」の概念です。

仏教には「不二」という概念があります。「良い」「悪い」という二元論を嫌うということです。この食べ物は「美味しい」「不味い」という場合、物事をひとつの側面からしか見ていません。評価は人によって変わります。だからこそすべてをあるがままに」受け止めなさいとの教えです。

陰の庭には8つの石、陽の庭には7つの石、合計15の石が配されています。禅の世界では15は完璧を表します。卑近な例ですが「七五三参り」も合計すると15になります。おくが深い世界ですね。

京都観光 おすすめ庭園 妙心寺 退蔵院 余香苑 Garden Kyoto Myoushinji Temple Taizouin

余香苑は、足立美術館やボストン美術館の日本庭園を手掛けられ「昭和の小堀遠州」と呼ばれた中根金作により作庭されました。四季折々の花が一年を通じて庭を彩っています。

特に有名なのが「紅しだれ桜」です。これは平安神宮にある紅しだれ桜の孫桜で、2013年の「そうだ、京都いこう」キャンペーンに使われました。

「水琴窟」では水琴の残響に耳を傾けて下さい。「蹲(つくばい)」の下深く地面の中に埋められている素焼きの信楽焼の大きな甕(かめ)から発する琴の音色は古人の侘び寂びの風情が偲ばれます。

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