京都観光 おすすめ 京都の伝統工芸 京縫・京黒紋付染・京組紐

2019.10.11 (金)

京都観光 おすすめポイント 京都の工芸 染織 京縫

縫は刺繡を意味します。刺繡の歴史は紀元前3000年にさかのぼり、エジプトの墳墓から見つかっています。日本では飛鳥時代に仏画を刺繡で表現した繡仏にさかのぼると言われています。京都では平安京の織部司に刺繡技術集団がおかれました。平安時代の十二単、鎌倉時代の武将の胴服、室町時代の能装束、安土桃山時代から江戸時代を通じて華麗な京縫が好まれました。

京縫は「糸で描く絵画」とよばれるほど精緻な技法が用いられます。現在使われている技法は30種類ほどですが、基本形は15種類ほどです。一本の針と、絹・金銀系・太さと縒り(より)の異なる多数の糸からすべて手作業で模様を縫いだします。刺繡と金銀箔模様を併用した縫箔による小袖・能装束・婚礼の打掛は高級品です。刺繡だけの絵画作品も存在します。

京都観光 おすすめポイント 京都の工芸 染織 京黒紋付染

黒染めの歴史は古いものの、黒紋付染として確立されたのは17世紀の初めです。江戸時代中期以後は藍などで下染めした「びんろうじ染め」が中心となりました。明治時代になると紋付羽織袴が国民の礼服に制定され、冠婚葬祭ともに着用されるようになりました。またイギリスやフランスやドイツなど各国の染色技術を研究した結果、手間のかかる「びんろうじ染め」に代わって、現在の黒浸染と、「三度黒」および「黒染料」の二つの技法による黒引き染めが確立しました。

生地は絹織物で、白生地を引っ張って木枠にかけ、蒸気で幅出しを行います。次に反物のまま紋章の部分が染まらないよう糊を置いて防染してから浸染あるいは引染めを行ないます。浸染は紅または藍で下染めしてから黒染料に浸す方法です。引き染めは刷毛による染め技法で、紅または藍の下染め後、黒染料を塗ります。植物性染料と媒染染料をそれぞれ2回以上塗るのが三度黒です。紋章上絵は最後の工程で描かれます。

京都観光 おすすめポイント 京都の工芸 染織 京くみひも

くみひもは正倉院御物にもあり、糸を組み上げて一本の紐に仕立ててゆきます。平安時代から神具・仏具・武士の鎧兜・刀の下げ緒、現代では羽織の紐・帯締め・懐中時計の紐・書画の留め具・袋物の紐・髪飾りなど用途は多様です。

丸台や角台や高台などを使って数十本の糸を組み上げて、糸の交差する部分をへらなどで打ち込んで締める糸割り、糸合わせ、経尺などの準備工程、組行程、房付け、湯のしなどの工程を経て仕上げられます。基本的な組み方だけでも40種類あります。模様の変化を入れると3500種類もあると言われています。

▼シェアをお願い致します!▼

関連する投稿

現在の記事: 京都観光 おすすめ 京都の伝統工芸 京縫・京黒紋付染・京組紐

お問い合わせ・ご相談はこちら

メールでのお問い合わせ

フォームからのお問い合わせ

お問い合わせフォーム »
  • 古都の魅力を知るオリジナルガイドマップ
  • コト体験 文化・芸術(個人向け1~2名)
  • コト体験 食(個人向け1~2名)
  • コト体験 自然(個人向け1~2名)

コラムテーマ一覧

過去のコラム

主なコラム

    ⇑ PAGE TOP