インバウンド 日本食 酎ハイ
インバウンド 日本食 酎ハイ 歴史
和食が2013年のユネスコ無形文化遺産登録以来脚光を浴びています。低カロリーでヘルシーな和食はインバウンドの方にも人気です。そんな和食の引き立て役がお酒です。日本酒ファンが世界中で増えている様ですし、日本産のウイスキーやワインの評判もうなぎ登り。そして日本酒とならび日本文化が背景にある焼酎も人気たなっています。日本の居酒屋に訪れるインバウンド客も増えていますが、居酒屋の人気ドリンクメニューの一つが焼酎と酎ハイ。インバウンド客の多くは日本酒に対する知識はあるものの焼酎に対する認識はイマイチの様です。日本文化の理解と英語力のアップにもつながると思いますので、焼酎、酎ハイのお話を簡単にさせていただきます。
酎ハイとは焼酎を炭酸水で割ったもののことを言います。これをベースにレモン果汁等で風味を加えたりします。また炭酸水のかわりにウーロン茶等の茶類で割ったものも酎ハイに含まれます。酎ハイは昭和20年代に東京の居酒屋で考案されたと言われています。戦後の物資難の時代に何とか安く酒を飲みたいという欲求から生まれたものではないかと推測されます。ビールは高価でなかなか飲めないので焼酎に「ホッピー」を加えることによってビールに見立てたことで「ホッピー」の愛飲家が劇的に増えたことからもお分かりの様に、焼酎は庶民にとって切っても切れない存在になりました。

インバウンド 日本食 酎ハイ 文化
戦後の物資難の時代のお話をしましたが、酒類の入手が困難なだけだっただけではなく食料品そのものの入手が困難でした。統制という掛け声のもとに様々な食べ物に対する規制もありました。肉を食することが禁止されていたことが原因で臓物(関西ではホルモンと呼ばれています)が食される様になったことと背景的には同じです。日本人のもつ知恵がこのあたりに垣間見えて非常に興味深いと思います。西日本では肉というと牛肉を意味するが東日本では豚肉を意味するとか、西日本では日本酒文化のため酎ハイがそれほど広がらなかったので西日本では「ホッピー」はほとんど見かけない等の説明を付け加え、西日本と東日本の食文化の違いをインバウンド観光客の方に話すのも面白いかと思います。

焼酎には「甲類焼酎」と「乙類焼酎」の二種類あります。酎ハイに使われるのは「甲類焼酎」」で、サトウキビ等を原料にした糖蜜を繰り返し蒸留してアルコール純度を高め原料の風味を取り除いたものです。「乙類焼酎」は本格焼酎とも呼ばれ原料の芋や麦の風味を残すため蒸留回数は1回に限定されています。本格焼酎を楽しむのもよし、バリエーションの豊富さで圧倒させられる酎ハイを楽しむもよし、日本の居酒屋文化を紹介する際にはぜひとも酎ハイの説明をお忘れなき様お願いします。
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