インバウンド 日本食 和食の器の作法がしっかりできていると人の心を打つわ
インバウンド 日本食 器に関係するマナーとは

和食が世界無形文化遺産に登録されたことをきっけに、インバウンド観光客の方を中心に和食ブームがおきています。和食は目で楽しむものとよくいわれますが、季節感あふれる美しい器は和食を食べる時の楽しみのひとつです。
どの器を手に持ち、どの器をテーブルに置いたまま食べるといった基本的なことは我々日本人でも誤解していることが多くあります。基本的なマナーを覚えておいて損にはならないと思いますので、簡単に説明させていただきます。
インバウンド 日本食 持ち上げて良い器と持ち上げてはいけない器

基本的には手のひらサイズまでの器は手で持ち上げても良い器とされています。これは食べ物やソースをこぼさないためです。一方で手のひらサイズ以上の大きなお皿や大鉢の料理は左手をお皿や大鉢に添えて持ち上げないでテーブルに置いたまま食べます。
その他覚えておいた方がよいことは、器を動かすときは必ず持ち上げることです。これは器を引きずることで器を傷つけてしまうからです。また器を持ち上げるときは必ず箸をおき、両手で扱うということです。そして器を持ち上げるときには器の内側に指を入れないことが不潔な印象をあたえないため重要となります。
インバウンド 日本食 お椀の扱い方

お椀のふたをあけるときは、お椀のふちに手をそえてから、右手で糸底をつまみふたを時計回りに回転させあけます。ふたがあいたときに、ふたの内側についた水滴をお椀の中に落とします。これは「露きり」とよばれています。
お椀のふたは膳の外、お椀の右側においておきます。食べ終わったらふたをもとの場所にもどします。ふたを裏返しにのせてはいけません。ふたの漆塗りを傷つけてしまうからです。ふたを表返しにして少しずらしておくとよいでしょう。
インバウンド 日本食 和食器の種類


和食器の種類には陶磁器(陶器、磁器)と漆器があります。陶器は粘土でできていて、磁器は磁土(磁石を砕いたもの)でできています。
陶器は不透明な焼きものです。「土もの」とよばれ、茶褐色をしていて分厚く素朴な風合いで吸水性が高いのが特徴です。日本では5世紀ごろからつくりはじめられました。唐津焼や美濃焼や萩焼が有名です。
磁器は白色・半透明な焼き物です。「石もの」とよばれ、1200度から1400度の高温の窯で焼かれるため強度にすぐれ白っぽくガラスのような仕上がりが特徴です。日本には朝鮮半島からの渡来人により17世紀に伝わりました。有田焼や九谷焼が有名です。
漆器は漆の木の樹液を施した木の器です。湿気と熱に強く耐久性をそなえています。漆器の起源は紀元前5000年(縄文時代)にさかのぼります。漆器は繊細で傷つきやすいため、スプーンやフォークなどの金属食器は使わないように注意することが重要です。箸がつかえないからといって安易にスプーンやフォークを使わないように気をつけましょう。
江戸時代に漆器は海外にも輸出され、特にヨーロッパの王侯貴族に紹介されたり万国博覧会で高い評価を受けたりして「漆器」=ジャパンと呼ばれるようになりました。
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