京都観光 おすすめ 京都の建築 京都の宮殿・邸宅・茶室・数寄屋の建築
京都観光 おすすめポイント 京都の宮殿・邸宅・茶室・数寄屋の建築 寝殿造

平安時代に寝殿造という貴族住宅が形成されました。中央の寝殿と周囲の対とよばれる建築群から形成されていて、寝殿の南面には池泉庭園が設置されるケースがほとんどです。残念ながら当時の遺構は現存しませんが、14世紀末の建築物である東福寺龍吟庵方丈や御所の紫宸殿で寝殿造の姿を偲ぶことが出来ます。紫宸殿は江戸時代に平安時代風の復古的な形で再現されましたが、幕末に焼失し再建されました。
京都観光 おすすめポイント 京都の宮殿・邸宅・茶室・数寄屋の建築 書院造

室町時代に入ると、従来は円柱だった柱を角柱にし、引き違い戸で屋内をいくつもの部屋に区切り、内部に畳を敷き詰める形式の住宅に変容してゆきました。座敷には押板とよばれる床の間の前身や、違い棚、付書院(ふしょいん)とよばれる造り付けの文机が設けられ、これらを室礼(しつらい)とよびました。この形式を書院造といいます。畳を敷き詰めることが広まるとともに畳の規格化も進みました。こうした住宅様式は、寺院の塔頭における方丈や楼閣にも用いられるようになりました。慈照寺東求堂や金閣・銀閣の初層に書院造の古い遺構を見ることができます。書院造は一方で大名の邸宅などの豪華な姿に発展し、江戸時代初期の二条城二の丸御殿や本願寺(西本願寺)書院などで見ることが出来ます。
京都観光 おすすめポイント 京都の宮殿・邸宅・茶室・数寄屋の建築 草庵茶室

茶室は茶の湯(茶会)を行うために特別に設けた部屋または建物で、露地とよぶ導入のための庭園を伴っています。露地には腰掛待合、雪隠、中門などが備えられます。室町時代の足利将軍邸では「茶の湯の間」で茶を点て、客座敷でもてなしを行っていました。やがて一室で亭主が茶を点て客に供する座敷の茶が生まれました。村田珠光は禅と茶を一つにとらえ、わび茶を創始しました。武野紹鴎は四畳半の質素な草庵風茶室を営みましたが、千利休はその風を受け継いで徹底し草庵茶室を完成させました。草庵茶室は、柱を丸太や丸みを残した面側柱として、土壁、下地窓、天井の竹や蒲など質素な自然素材で構成されますが、同時に審美性の高い自由で創造的な意匠がみられます。
京都観光 おすすめポイント 京都の宮殿・邸宅・茶室・数寄屋の建築 綺麗さびと数寄屋造

江戸時代になると身分格式が重んじられるようになり、大名茶人の間で新しい意匠を創出しつつ再び書院的な茶室が復活しました。これを「綺麗さび」とよびます。大徳寺孤蓬庵(こほうあん)の忘筅席(ぼうせんせき)は12畳敷の書院風茶室で、「綺麗さび」の代表的大名名人である小堀遠州の好みの茶室です。
またこの頃には、茶室の持つ自由闊達な建築方法を取り入れた座敷や建物が建てられるようになりました。こうした建築様式は数寄屋造りとよばれています。江戸時代初期に後水尾天皇の営んだ修学院離宮や八条宮智仁親王・智忠親王親子が造営した桂離宮は数寄屋造りの代表的な例です。
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